彼との出会い2
仕事を終え、外気の寒さにコートの襟を立て駅に向かう途中
僕は帰宅の連絡をアキさんにいれた。
僕「仕事終わったから帰るよ〜」
アキさん「(小声)今、説明受けて
いるから、もう少ししたらコッチ
から連絡する〜」
僕「?なに?なに?どうしたの?」
アキさん「LINE読んでないの〜♫
豆柴買ったから今、お店の人に説明受けいるからまた後でね!」
僕「⁇………え〜〜〜っ(@_@)」
LINEを見直したか、状況を理解
するには書かれた情報が少なすぎる。
中央線を降り、着信を確認し、乗り換え駅から再びアキさんへ連絡する。
僕「もしもし?アキさん…事態が
良く理解出来ないのですが…
豆柴とは…小さい芝犬の豆柴ですか?」
アキさん「そうなの〜(⌒▽⌒)」
多分笑顔なのだろう…、興奮を
抑えて話している様子が伝わってくる。
アキさん「一目惚れして、買っちゃった(⌒▽⌒)」
僕「あ〜じゃ〜〜仕方ないね(ーー;)
LINE読んだときは新商品の豆菓子
でも買ったのかと思ったよ…」
アキさん「そんな訳ないでしょ〜うふふふふっ(⌒▽⌒)」
僕は落ち合う駅を話し、いつもより少し時間が早いため帰宅で混み合うホームから船橋方面への電車に乗った。
🐕 …………………………………
彼女はいつも直感で品物を買う…
アースカラーや、チェック系の洋服、フクロウや、ドット柄のの食器、様々な可愛らしい雑貨…
自分の感性に触れた物は、運命の出会いの名の下に、迷わず購入してくる。
一言で言えば『こだわりのある衝動買い』である(^^;
決して無駄遣いはしないので、時には珍妙な物を買ってくるが、僕はそれを微笑ましく見ている。
しかし…生き物を直感で買ってくるとは想定していなかった。(ーー;)
これは流石にダメだ…と思いながらも、買ってしまったのであれば、覚悟をきめ責任を取らなければならない。
重い気持ちと、楽しみな気分のなか想定されるコストや、アキさんに話さなければいけないことを考えながら電車に揺られていった…
購入したショッピングモールの最寄駅で電車をおり、高低差のある駅のコンコースから、人混みと一緒にロータリーに出た。
迎えに来てくれたアキさんの車を見つけ、子犬を楽しみにしながら車を覗きこんだ。
助手席には、ケーキの箱の形をした少し大きなダンボールがあり。中からは、か細い…鼻を鳴らす「ク〜ン」という彼の鳴き声が漏れていた。
その3に……つづく